ネット選挙 ツイッター分析―毎日新聞・立命館大共同研究
参院選からネット選挙が解禁されるのに当たり、毎日新聞は立命館大の西田亮介・特別招聘准教授(社会学、ツイッターアカウント:@Ryosuke_Nishida)との共同研究プロジェクトをスタートさせました。政党・政治家や有権者のつぶやきを分析するとともに、従来型の世論調査も駆使し、「ネット選挙解禁で日本の政治は変わるのか」を探ります。
政党別のツイッターフォロワー数と、FBの友達数+フォロワー数
ツイッター定点観測。今回は、候補者のツイッターフォロワー数と、フェイスブック(FB)の友達数+フォロワー数を政党別に集計。両方とも自民がトップとなった。
◇積極活用……共産、維新、みんな、生活
参院選候補者433人(選挙区271人、比例代表162人)が出そろった4日、ツイッター、フェイスブック(FB)の利用状況をまとめ、フォロワー(読者)数を政党別に集計した(毎日新聞調べ)。政党要件を満たす9政党のうち、自民党がツイッター、FBともに群を抜いてトップ。民主党は低調で、共産党、日本維新の会、みんなの党、生活の党が積極活用していることが分かる。
ツイッターのフォロワー数は自民党(アカウント取得者39人)が50万人に迫る中、他党はすべて10万人以下。生活(11人)は女性候補2人で8万人近いフォロワーを獲得し、2位につけた。候補者個人のフォロワー数では、政党要件を満たさない新党大地の男性候補が38万人でトップ。タレント出身の無所属候補が20万人を超えて2位となっている。
FBの読者数はフォロワーと「友達」の合計で比較。自民党(74人)が7万人を超え、2位の共産党(49人)はその3分の1だ。
候補者全体では61%(266人)がツイッター、79%(344人)がFBを利用。匿名で利用できるツイッターは誹謗(ひぼう)中傷などの懸念から敬遠される傾向があるが、共産党はツイッターも55人が活用し、相乗効果を狙う。
民主党はFBへの誘導ツールとしてツイッターの活用を候補者に勧めており、ツイッター34人、FB53人と利用率は低くない。それでもフォロワー数が伸びないところに党勢の低迷が表れている。【佐藤岳幸、平野啓輔】=随時掲載
毎日新聞 2013年07月05日 東京朝刊